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日吉山王社本殿

日吉山王社本殿

日吉山王社本殿

由緒・沿革

十二世紀前葉に瀧山寺の中興の祖である仏泉上人永救(ぶっせんしょうにんえいぐ)により近江国日吉大社から瀧山寺の守護神として勧請されました。山王社は当初一間で東谷にあり、その後、白山峰に移された際に三間に改められ、文応二年(1261)に増恵法眼が七間一面檜皮葺の社殿としました。近世に入ると、慶長十三年(1608)に徳川家康公によって社殿が建立されました。現在の本殿は、正保二年(1645)に家光公が東照宮を建立した際に再建されたものと考えられます。

本殿保存修理工事

当初、本殿は杮葺きでしたが、長い歴史の中で桟瓦葺きに改められたことで、屋根の荷重が大きくなり、建物への負担も増し破損が生じました。それらが雨漏りの原因となり腐蝕が進んだため、昭和50年代頃、波トタンの覆い屋を建て、本格的な修理を行うまでの一時凌ぎとしてきました。
そこから時間はかかりましたが、地道な活動が実を結び、平成31年(2019)4月、保存修理工事が着工されました。当初半解体の予定であった工事も、想定以上に建物の腐朽が進んでいたため全解体とし地盤改良工事も施すほどの大規模なものとなりましたが、多くの皆様からご賛同、ご寄付を頂戴したことで、令和3年(2021)3月に無事完了し、同年5月には奉祝祭(竣工式)を執り行うことができました。