運慶仏
梵天立像
聖観音菩薩立像
帝釈天立像
梵天立像
聖観音菩薩立像
帝釈天立像
仏師 運慶・湛慶
源頼朝の従兄弟にあたる寛伝上人は瀧山寺僧侶となり、縁故から頼朝公の厚い信仰を得ました。頼朝公没後には、菩提のため正治三年(1201年)頼朝公の3回忌にあたるこの年に惣持禅院を創建。本尊として頼朝公の御歯と御髪を納めた聖観音菩薩・梵天・帝釈天の三尊像を仏師、運慶・湛慶父子が造立しました。
三尊像について
聖観音は寄せ木造りの彫眼像で蓮華を持つ左手に右手を添え、蓮華座の上に立ちます。卓越した形態把握、適度な緊張感と充実感を持つ体躰、目尻のやや切れ上がった張りのある力強い顔立ちから、運慶または慶派正統の仏師によるものとみられます。
梵天(ぼんてん)は四面四臂、各面三目彫眼で、左手の一手に蓮華を持ち、右の一手は軽く拳をつくり、蓮華座の上に立ちます。卓越した形態把握、適度な緊張感と充実感を持つ体躰、目尻のやや切れ上がった張りのある力強い顔立ちから、運慶または慶派正統の仏師によるものとみられます。
帝釈天(たいしゃくてん)は一面三眼で、条帛の下に胸甲を着け、右手にとっこしょを執り、右足をやや踏み出して荷葉座の上に立ちます。 各像は桧材で、江戸時代末から明治頃の極彩色の補彩が厚く施されています。卓越した形態把握、適度な緊張感と充実感を持つ体躰、目尻のやや切れ上がった張りのある力強い顔立ちから、運慶または慶派正統の仏師によるものとみられます。